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2013年07月23日

「お弁当」づくりは人づくり

香川県の小学校である校長先生が始めた「弁当の日」
この日は、子どもたち自らがお弁当づくりをし、学校に持ってきて一緒に食べます。

先日、それを始めた竹下和男先生の講演会が真嘉比小学校でありました。真嘉比小学校の6年生とPTAを対象にしたものだったんですが、真嘉比小学校の崎原校長のご厚情で福原隊員シーサーメスと西平ニコも参加させて頂きました。

話の内容は割愛しますが、竹下先生の書いた一文を紹介します。
「お弁当の日」を経験して卒業していく子どもたちに贈ったものだそうです。


「弁当を作る」(平成14年度 滝宮小学校卒業生に贈った言葉) 竹下和男

あなたたちは、「弁当の日」を2年間経験した最初の卒業生です。

だから11回、「弁当の日」の弁当づくりを経験しました。

「親は決して手伝わないでください」で始めた「弁当の日」でしたが、どうでしたか。

食事を作ることの大変さが分かり、家族を有り難く思った人は優しい人です。

手順よくできた人は、給料を貰える仕事についたときにも、仕事の段取りのいい人です。

食材が揃わなかったり、調理を失敗したときに献立の変更ができた人は、工夫できる人です。

友だちや家族の調理のようすを見て、技を一つでも盗めた人は、自ら学ぶ人です。

微かな味の違いに調味料や隠し味を見抜いた人は自分の感性を磨ける人です。

旬の野菜や魚の、色彩・香り・触感・味わいを楽しめた人は、心豊かな人です。

一粒の米・一個の白菜・一本の大根の中にも「命」を感じた人は、思いやりのある人です。

スーパーの棚に並んだ食材の値段や賞味期限や原材料や産地を確認できた人は、賢い人です。

食材が弁当箱に納まるまでの道のりに、たくさんの働く人を思い描けた人は、想像力のある人です。

自分の弁当を「美味しい」と感じ「嬉しい」と思った人は、幸せな人生が送れる人です。

シャケの切り身に、生きていた姿を想像して「ごめん」が言えた人は、情け深い人です。

登下校の道すがら、稲や野菜が育っていくのを嬉しく感じた人は、慈しむ心のある人です。

「あるもので作る」「できたものを食べる」ことができた人は、たくましい人です。

「弁当の日」で仲間がふえた人、友だちを見直した人は、人と共に生きていける人です。

調理をしながら、トレイやパックのゴミの多さに驚いた人は、社会を良くしていける人です。

中国野菜の値段の安さを不思議に思った人は、世界を良くしていける人です。

自分が作った料理を喜んで食べる家族を見るのが好きな人は、人に好かれる人です。

家族が手伝ってくれそうになるのを断れた人は、独り立ちしていく力のある人です。

「いただきます」「ごちそうさま」が言えた人は、感謝の気持ち忘れない人です。

家族が揃って食事をすることを楽しいと感じた人は、家族の愛に包まれた人です。

滝宮小学校の先生たちは、こんな人たちに成長してほしくって2年間取り組んできました。

おめでとう。これであなたたちは、「弁当の日」をりっぱに卒業できました。


お弁当づくりを通して、多くのことを学んだ子どもたち。私もあらためて「食べる」ことの意味深さを実感しました。

それにしても福原隊員シーサーメスと私ニコ、 「お弁当」の話でこんなに涙を流すとは思いませんでしたうわーん



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Posted by くぇ~ぶ~’s at 17:10│Comments(0)お弁当
 
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